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しん・校長通信 (13)

 いつもながら、何気なく立ち寄った、本屋さんで見かけた本を紹介しながら、思いを綴っていこうと思います。今回読んだ本は、「知の逆転 吉成真由美[インタビュー・編]」という本です。ハーバード大学で脳科学を専攻したサイエンス・ジャーナリストの吉成真由美さんによる、限りなく真実を追い求め、学問の常識を逆転させた叡智6へのインタビューをまとめた本です。※1

この中から、教育に関する2箇所について、紹介しながら思いを述べていこうと思います。 

はじめに、ノーム・チョムスキー(言語学者)へのインタビューからです。

 吉成氏は聞きます。「産業国において教育は、もっぱら産業用労働者を産出するためにデザインされているわけですが、教育にはどのような要素が最も大事だとお考えですか。また将来、どのような教育が最も望ましいのでしょう。」

 チョムスキーの回答です。『理想とする教育とは、子供たちが持っている創造性と創作力をのばし、自由社会で機能する市民となって、仕事や人生においても創造的で創作的であり、独立した存在になるように手助けすることです。こういう教育だけが、進んだ経済というものを生み出すことができる。』

「では教育ではどんな内容を教えたらいいでしょう。数学、歴史、言語などでしょうか。」

『そういうことも学ぶ必要がありますが、自分たちの経験からいってもあまり興味のないことや外から押し付けられたことを勉強して良い点をとっても、それから2週間もすればそんなことはすっかり忘れてしまう。もし、知りたい、作りたいという要素が自己の内部から出てきた場合、教育がそれらの興味を伸ばすための枠組みとサポートを提供することで、本人はさらに先へと進んで、新しい発見に結び付くわけです。』

 次に、オリバー・サックス(脳神経科医))へのインタビューからです。

 「教育にとって重要な要素とはどういうものだと考えていますか。そして、将来どのような教育あるいは教育システムが望ましいのでしょうか」

 『重要なことは先生と生徒の間のポジティブな関係だと思います。そして、もちろん情報を教えることも重要ですが、最も生徒を生き生きと興奮させるのは、先生の情熱です。たとえば私の生物の先生から何よりもよくわれわれ生徒に伝わってきたのは、その先生がいかに自然や動物が好きか、どんなにそのことを話すのが楽しくて仕方がないかという、彼の情熱でした。これは大きな問題です。教育は消極的であってはならない。もっと積極的に好奇心や想像力、心の自立ということを刺激するべきだと思います。これらは全ての人に携わっている資質で、特に高い知能を必要とするものではありません。学校では、単に解答が正しいか間違っているかといったようなことばかりを扱うのではなく、プロジェクトを与えたり、提案をするといった形での教育がなされるべきではないか。ただ、想像力と自立を促すかたわら、授業時間に遅れないといったような基本となる組織体系も維持する必要があるわけですが。』

 「規律ということですね。」

 『規律と自由のバランスよい融合です。その調合具合は人によっても違うと思います。』

 教育とは、子どもたちに何かをできるようにする、持っているものを引き出す、活動の中で力をつけていく、ことが重要だと思います。

 2氏のお話から、生徒の好奇心を伸ばすことへの支援や、好奇心や想像力、心の自立ということ、そして、刺激を、積極的に行うことが必要と感じました。

 これを行うのは、生徒の意識はもとより、教員の力量によるところが大きいと考えられます。

 本校の教職員は、県内でも有数の指導力を持った教員がおります。教科や競技の専門家はもとより、情熱やバランス感覚を兼ね備えた優秀な教員がチームを組んで教育活動に当たります。

その成果が、万全を期した進路決定、資格検定の取得、部活動の実績等に表れます。

今後も、教員の資質を向上させるため、教職員に研鑽を積ませようと思います。このことは、一朝一夕にできることではないことは承知しています。しかしながら、そのような機運がある学校です。

 今春、入学する新入生の皆さん、安心して入学して下さい。

 また、中学1・2年生の皆さんや保護者の皆さんも、学校説明会や文化祭等の機会に、生徒の生き生きとした生活をご覧になってください。

※1 知の逆転 吉成真由美[インタビュー・編] (NHK出版新書 395)(2012)

   https://www.nhk-book.co.jp/ns/detail/201212_2.html



 

しん・校長通信 (12)

朝日新聞(電子版)※1に、以下のような記事が載っていました。

「米IT企業グーグル傘下の英グーグル・ディープマインド社が開発した囲碁の人工知能(AI)「アルファ碁」と、世界で最も強い棋士の一人、韓国のイ・セドル九段(33)の第3局が12日午後、ソウル市内のホテルで行われ、アルファ碁が3連勝した。(中略)AIは1997年にチェスの世界王者、2013年には将棋のプロ棋士に勝利したが、囲碁はチェスや将棋に比べて終局までの手順が桁違いに多く、AIがプロに勝つには10年はかかると言われていた。アルファ碁は対局時に全ての手を検討するのではなく、過去の棋譜などをもとに自己学習を繰り返して強くなり、これを克服した。」

コンピュータ・AIが自己学習を繰り返すといった、少し衝撃的な表現です。少し乱暴な言い方をすれば、「コンピュータ及びコンピュータ技術等が、人間に優った」という内容ですね。

こんな時代になった。――

----だけでは、物足りないので、関連する本を読んでみました。

 松田卓也氏の「2045年問題 コンピュータが人類を超える日※2」です。この中で以下のようなことを記しています。

 コンピュータの行く末を人間が予測できなくなるという(この時点を技術的特異点という)仮説を紹介し、その理由として、コンピュータの能力が全人類の知能を超えてしまうと考えられることを述べています。(この技術的特異点について、アメリカのコンピュータ研究者であるレイ・カーツワイルは、2045年に達すると主張していることから、この仮説をめぐる議論は「2045年問題」呼ばれています。)

 松田氏は、この特異点を迎えるまでに、コンピュータの進歩が私たち個人の生活をどう変えるか、そしてその変化に備えるために何をなすべきかについて、以下のように述べています。

 人工知能ソフトウェアの発展は非常に急速で、あと10年程度で個人レベルの生活基盤を大きく揺さぶる可能性をはらんでいるとし、それは普通のサラリーマンの失業が考えられるとしています。機械化によって人間が失業に追い込まれたことが、歴史上すでにあり、一回目の技術的失業は、産業革命によるもの。二回目は、産業ロボットの導入によるブルーワーカーの失業、そこにいままさに、3回目の技術的失業の危惧、それは、知的労働者、オフィスワーカーの失業が考えられるとしています

 一方で、どのような職業が、少なくとも当面は安泰なのかについても述べています。

 職業の安泰性はU字型カーブを描くという説があり、安泰な職業はトップボトムの仕事、コンピュータ・プログラマーや企業のトップマネージメントなど、逆にボトムの仕事とは、家庭の掃除や家事、マッサージ師、美容師などロボットにできないか、ロボットにやってほしくないと感じる仕事です。マッサージはマッサージチェアで十分なはずですが、人々はやはり人間にマッサージしてもらうことを好みます。

 そこで、この荒波を個人の力で乗り切る方法をとして、コンピュータを使いこなす技能を徹底的につけることを上げています。この技能をつけないと(コンピュータを使えるか使いないかによる格差を示す)「デジタル・デバイド」を生み、これは、「インフォメーション・デバイド」、つまり、収集できる情報の格差にもつながると述べています。新しいメディアを使いこなせるかどうかによって、収集できる情報の質と量が異なってくるからです。さらに、英語圏以外では、英語ができるかできないかによっても、インフォメーション・デバイドが生じること、また、情報を収集したら、その中から不要な間違った情報を捨てて、有用な正しい情報のみを選ぶ能力「メディア・リテラシー」が必要と述べています。

 つまり、英語とコンピュータがこれからの社会を生き抜く「生きる力」になるということです。時代を担う生徒を教育するものとして、心に刻まなくてはいけません。

さて、狭山経済高等学校は、設立時より英語教育と情報教育に力を入れてきました。英語の授業は、現在、1年では1クラスを2つに分けて指導を行っています。さらに、来年度からは、2年でも2クラスを3つに分けて授業を展開します。不得意な生徒も、もちろん、得意な生徒も、丁寧に指導して行こうと考えています。また、販売実習や障害者に関する教育、さらに、部活動や学校行事を通じて、マネージメントやコミュニケーションの重要性を踏まえた商業・ビジネス教育を実践してきました。今後も、時代の流れを敏感に感じながら、社会に出ていく基礎的な素養を身につけていく教育を行っていきます。

※1http://www.asahi.com/articles/ASJ3D55SGJ3DUHBI01S.html?iref=comtop_list_int_n04

※2 『2045年問題~コンピュータが人類を超える日~』  松田卓也 著 廣済堂出版(2013)


 

 

しん・校長通信 (11)


「努力は必ず報われる」

 
 AKB48の高橋みなみさん
が、2011の選抜総選挙のスピーチで、「努力は必ず報われる」と口にしたそうです。

その時のことを、高橋さんは、言葉が一人歩きする・・・・・とはこのことだなと思ったそうです。それは、その言葉に、希望をもってくれた人もいたけれど、キレイ事だと批判する人もたくさんいたからです。 

高橋さんは、「頑張っている順に選抜メンバーが選ばれたり、総選挙で上位になるのかと言ったら、そうじゃない。人より何倍も努力しているのに報われず、悔しい思いをして、もがき苦しんでいる子がいっぱいいる。努力の先には、夢を叶えた未来が待っている。そう思えなかったなら、努力することを諦めてしまう。努力なんて無意味だと思ってしまう。メンバーたちに希望をしめさなければいけない」と思ったそうです。そして、「あのスピーチで伝えたかったのは、「私は努力をやめない」ということ」だったということです。そして、高橋さんが、上記のように言い切ったのは、こんな理由があったそうです。「「言っていることと、やっていることが違う」のは最高にかっこ悪いと私は思うから、それを言っちゃったら、私は努力をし続けなければいけない。でも、だからこそ、「言っちゃえ!」と思ったんです。自分の退路を断つために、そうすることで、みんなに希望を与えるために。」

髙橋さんは、この努力について、以下のようにも述べています。「注意しなければならないのは、ただがむしゃらに努力をしてもダメだということです。努力する方向性が、間違っている場合があるからです。ちゃんと自分を知って、自分の向き不向きを見極めることが大切」と。

われわれ大人にもいえることですが、目標にむかって努力することが大切です。そのとき、目標を見失ったり、迷ったり、うまくいかないときは諦めそうになったりします。でも、高橋さんの言うように、努力は必ず報われます。人間には、目標に向かって、努力する方向や方法を間違わず、継続していくことが、必要な時があると思います。

受験生、経済生、努力を惜しむな。

 

((参考))リーダー論 髙橋みなみ (AKB48) 講談社 2015

 

 

 

しん・校長通信 (10)


 「できる人」

 
 「できる人」について、あの、「今でしょ」の林修先生が、このように言っています。

 「幸いなことに、僕の周囲にはとてつもなく「できる人」が何人もいて、アドバイスをくれたり、ときに諭したりもしてくれて、本当に助かります。「自分」というものをしっかり持っているせいか、実に個性豊かで、考え方もさまざまです。しかし、そんな彼らを見ていて、ここだけは共通しているな、と感じることが1つあります。それは、みんな、逆数の哲学に基づいて行動している、ということ」ということです。このことはつまり、「先に物事が完成した状態、つまりはゴールを想像し、そこから逆算して、目標達成に向けて今なすべきことはこう、だからこうする、という感じ」だそうです。

狭山経済高校は、商業科専門高校であり、資格検定を毎月のように生徒が受験しています。多くの教科・科目に関連する試験範囲を勉強しなくてはなりません。その時、過去問の利用が重要になります。傾向を探る、自分の習熟度を知る、最後のチェックをする・・・・・・など、とても大切な試験対策の材料が過去の試験問題です。この過去問を利用した試験対策は、林先生がおっしゃるように、ゴールをみて、逆算をしていく方法ともいえます。

さて、このWebページを、中学生も見ているかもしれません。

3年生は、受験ですね。

上記に、書いたことは、受験勉強にも言えるかもしれません。

ゴールを想像し、そこから逆算して、目標達成に向けて今なすべきことを考えることも大切かもしれないとういことです。

あと、2カ月弱の学力検査まで、いろいろなことが頭に浮かび、不安な気持ちになることもあるかもしれませんが、あせらず、目標達成に向けてすることを整理して、出来ることから着実にしていくことが大切です。

また、林先生は、以下のようなことも言っています。「多くの人が「時間が足りない」と言います。しかし、そもそも時間は足りないものなのです。不完全な存在である人間が、「完全」なものを作り上げようとしたら、何度も何度も作り直さないわけにはいきません。それは「永遠」という時間を必要とする作業です。ですから、人間の目指すべきは、与えられた時間のなかでベストを尽くすこと以外にはありえない」ということです。

特に、中学校3年生の受験を控えているみなさん、体調に留意し、持っている力を出し切れるよう準備して下さい。

一緒に学校生活を送れることを、狭山経済校長として、期待しています。

 

((参考))いつやるか?今でしょ 林修 宝島社 2014